構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Economics of Patriotism

東谷暁氏が、喫緊の外圧の課題となっているTPPとその背景について鋭い分析を行ってる。憂国の経済論という演題にふさわしい堂々たる講演である。

三島由紀夫の追悼する会合での講演である。冒頭で述べた要旨は、次のとおり。

自分はジャーナリストであり、経済学者や、エコノミストの議論を批判してきた。憂国の経済論と言う演題は、大変なことを引き受けたとの感あり。なぜなら、三島由紀夫は経済の繁栄を真っ向から批判した人物で、「果たしえていない約束」の中に、「日本は無くなって、その代はりに、無機的な、空っぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るのであろう。それでもいいと思っている人たちと、私はくちをきく気にもなれなくっているので或る」と書いている。わたしは、日本の戦後とは何だったんだろうと言うことを考える際に、必ず昭和45年11月25日に引き戻されてします。私が、者を考える際のひとつの拠点、基地のようなものだ。三島文学どころか、文学自体勉強したことがないが、三島由紀夫が語っていた、「経済的繁栄」とは何だったのか、なぜ、「経済的繁栄」を否定したのか、を今日は考えていきたい。

90年代になってから、日本経済は没落したと言われているが、同意できない。90年代に株価が下落してバブルが崩壊したが、それは、世界がグローバル化に向かって着々と進んでいたのに、日本だけがグローバル化に遅れたという議論が急速に憩いを増したのであるが、実態は、逆で、グローバル化を安易に受け入れたことが日本経済をダメにしたのではないかと考える。

89年から90年にかけて日米構造協議が始まった。象徴的な事件で、米国は日本に約2百数十もの要求を突きつけた。しかも、それまでの経済協定、経済交渉と歯全く異なる者で、日本の経済制度を要求するものであった。日本側からは、十数個の要求しか出していないから、甘くみていたのかも知れない。外国が他国に経済制度を変えるように要求するという異常な話で、全くおかしいはなしであったが、日本はこれをつきつけられて、殆ど全部受け入れてしまった。規制緩和が声高に唱えられ、構造改革と言う言葉が登場した。マスコミは良いことであると報道した。他国から強要されることがなぜそんなに良いことだったのでしょう。

そもそも、日米構造協議は建前として日米間の貿易不均衡を解消するというものであった。日本の貿易黒字が膨大で、米国の貿易赤字は膨大であった。あたかも日本が悪いかのように批判されて、日本は唯々諾々といくつもの要求を呑んだ。ところが、日米構造協議の目的は、そんなものではなく、構造協議を仕掛けた米国通商代表部のグレン・フクシマが著書の「日米経済摩擦の政治学」(朝日新聞社)で内情を暴露しているが、「日米の貿易不均衡は解決できないことが分かっていた」。米国は借金をしながら消費をする国で、足りなくなればドルを印刷して間に合わせる。日本は輸出をしてどんどん貯蓄する。このふたつが貿易したから、日本が黒字になり、米国が赤字になるのは当たり前のこと。これを解消するなら、米国が消費を減らすから、日本が貯蓄を減らすかしかない。それでは、なぜ、構造協議が開かれたのか。先代のブッシュ大統領の人気を、日本を叩くことで、回復するため。それから、フクシマが指摘するように、「日本の米国化が始まった」とすることだ。その後、日米包括協議、それに基づく年次改革要望書が日米で交換されるようになった。(年次改革要望書について、名著拒否できない日本を書いた、関岡英之氏が会場に参加していることにも言及している)交換といっても、一方的に米国が日本の経済構造の「改革」を要求してくるものであり、これが、延々と続いた。98年からは、金融制度を米国式に変えるとした「金融ビッグバン」がはじまり、2005ねんには、郵政民営化という名の、簡保の市場開放を強制された。

グローバル化と言うのは、アメリカ化であった。

97年~98年の流行語に「グローバル・スタンダード」があり、98年初頭には、殆どの企業の社長が新年挨拶に使ったが、私は、「グローバルスタンダードの罠」という本を書いて日刊工業新聞社から出版して、グローバル化の内情を調べてすっぱ抜いた。これが、自分の初めての本であった。

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