構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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No Compromise

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120314/plc12031403270004-n2.htm

に、今日の突破口と言うコラムに,「妥協は禁物」という題の記事を東谷暁氏が書いている。ご参考まで。

 公明党が中心となって、いま郵政民営化法改正案を今国会に提出しようとしている。民主党と国民新党が提示した郵政改革法案は実現の見通しがつかないため、妥協案として登場してきた法案といってよい。

 小泉純一郎政権が成立させた郵政民営化法は、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の金融2社の株式完全売却を定めていた。これに対して、民主党を中心とする連立政権が成立したとき、いわゆる「凍結法」で株式売却をストップさせ、金融2社の株式売却は3分の2以下にとどめる郵政改革法を成立させようとしてきた。

 しかし、民主党と国民新党とのあいだで温度差があり、また、自民党が審議を拒否してきた。郵政民営化の問題点が次々と明らかになっているのに、その打開策が与党から打ち出せない状態が続いていたのである。公明党案では金融2社の株式売却では「早期にできる限り多く処分(売却)する」となっている。

 私は、この公明党案はあっさりいって筋違いの法案だと思う。まず、公明党は小泉政権の郵政民営化法に賛成していた。また、この案に民主党と国民新党が賛成しているが、これもおかしな話で、これまで金融2社の株式完全売却を変更しようとしてきたのは、いったい何だったのかということになりかねない。

 この妥協の板挟みになっている国民新党からは「苦渋の決断が必要」であるとか「このままでは郵政そのものが崩壊する」「凍結法は解除されてしまう」などの声が聞こえてくるが、どう考えても、政治的な配慮が先行しているとしか思えない。

 小泉政権による民営化は、実は、金融の論理と外圧で進められたものであり、それに小泉氏自身の思い入れも加わって、郵政全体を機能不全にするものとなった。5社に分割したため業務が停滞し、それは東日本大震災で悲惨なまでに露呈した。民営化されたはずなのに金融2社には制限が多く、新規のビジネスが困難だった。郵便事業会社は、親会社日本郵政の西川善文前社長による独断専行経営がたたって、巨大な赤字を生み出す会社となり果てた。

 したがって、それを是正するために、郵政民営化法を変更するというのは当然のことだが、それは国民の審判を受けてからのことではないのか。郵政民営化法は「郵政選挙」によって成立したし、凍結法は「政権交代選挙」によって生まれた。それらの肝心の部分を変更するというのであれば、やはり選挙に争点として提示して争うべきだろう。

 日本郵政グループの経営はいまや目を覆うばかりの惨状である。何とか救いたいという政治家たちの意図もわからないではないが、ここでやみくもに妥協に突っ走るのは、それこそ百年の禍根を残すことになる。しかも、この妥協案の背後には、米国が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)で実現したがっている簡保市場の開放がちらついている。

 凍結法が解除される「別に法律で決める日」とは「郵政改革法が施行される日」と解されていた。ここまで来てしまったら数カ月の差でどうにかなるものではない。私は自民党内における郵政民営化反対勢力がどう動くのかに注目してきた。自民党の小泉改革という呪縛が解ける日がこなければ、郵政問題に突破口は見えてこない。(ひがしたに さとし)

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