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Straight Forward 2

中村慶一郎氏が、国民新党の亀井静香代表の離党について評論している。ちなみに、中村慶一郎氏は、著名な政治評論家で、国民新党の顧問をしていたが、亀井代表の離党があって、昨日離党している。先週は偶々外国旅行中で国内にいなかったので、届出が遅れたようである。

中村慶一郎氏の同意を得て、その記事を当方ブログに転載する。

「通信文化新報 2012年4月9日号

[直球政論]政治評論家●中村慶一郎
消費増税法案は国民への約束違反
「民、信無くして立たず」

 3月29日午後10時15分過ぎのことだった。東京・平河町のビル街奥の路上で「亀井、頑張れ!」「亀ちゃん、頑張れ!」との時ならぬシュプレヒコールが響いた。その時、私は近くの国民新党が入るビルの中にいたが一瞬、何事が起きたのかと思った。
 事情を聴いてみると、国民新党の亀井静香代表が首相公邸での野田佳彦首相との会談を終えて党本部に戻って来たのを見て、若い男女6~7人のグループが一斉に声を上げたのだと分かった。グループの人たちが、どういう顔ぶれなのかは分からぬが、亀井代表の激励に駆けつけてきたことには疑いもない。その事実を知ると、私の胸の中には静かに感動の気持ちが生じてきた。この夜のような風景は、そう滅多には見られないものだったからである。
 翌3月30日は、野田首相がかねて消費税増税法案を閣議決定し、法案を国会に提出すると内外に誓約していた日だった。その日を前に、民主党内では関連機関の合同会議が27日夜、最後の会合を開き、前原誠司政調会長が28日未明、最終的には一任を取ったとして論議を打ち切った。これで法案の30日閣議決定は確定的となった。亀井代表は、閣議決定をするなら国民新党は政権を離脱すると、毎週の記者会見やテレビ出演などで明言していた通り、党代表として離脱を決定した。
 亀井代表は、この旨を3月29日夕、電話で野田首相に通告、さらにこれを受けて同夜8時から首相と最後の会談に臨んでいたのである。以上の動きは逐一、NHKテレビなどにより報じられた。その中には2年半前、鳩山由紀夫連立政権が発足した時に、国民新党(当時は社民党も含む)との間で4年間は消費税は据え置くと約束したこと、その約束は現在の野田政権でも文書によって踏襲されたことが報じられていた。
 これを知ってシュプレヒコールをした人たちは「亀井代表の言動には筋が通っている」として、夜遅く党本部にまで駆けつけて来たのだった。同夜、国民新党本部には一般有権者から相当数の電話がかかってきたが、同様に激励の声が多かったようである。
 以上のようなことに関連して私は、改めて論語の中にある「民、信無くして立たず」の言葉を思い起こしていた。この孔子の言葉は、民意は、どんなに政治家が上手いことを述べたところで、その根底に信頼関係が無くては決して付いてこないという意味であろうか。
 産経新聞の最新の世論調査(3月24~25日実施)によると、野田内閣支持率は32.5%で、前月より6%も上がった。しかし、消費税増税反対は52.4%で引き続き高い水準であった。このことは何を示しているかと言うと、国民も野田首相個人の実直な人柄は認めている。だが消費税引き上げは、明らかに先の総選挙を戦った際の民主党の約束に違反する。当時の鳩山代表は「4年間の任期中は消費税を上げない」と明言したからである。これが民主党政権への信頼関係を壊してしまったのである。
 しかし野田政権は、今回の法案が2014年以降に消費税を上げるとしているのだから、今の任期中(来年9月まで)は消費税を上げないという約束は守っていると主張する。けれども、こんな言い訳は詭弁以外の何物でもない。国民新党の場合は、先に触れた通り、連立政権発足時に約束したことなのだから、これを破れば国民への背信行為になる。だからこそ亀井代表は、国民への責任を痛感して離脱を決意した。これに国民の側からは共感が寄せられたのである。
 翻って野田首相には「民、信無くして立たず」の思いはないのだろうか。首相は「政治生命を賭ける」と言うが、その言葉には全ては最終的に国民の判断に委ねるとの覚悟はあるのだろうか。
 今の段階で、増税推進論の旗振りをしているのは、第一に財務省の財政秩序至上主義、第二に朝日、読売などの社説、第三にテレビに登場するテレビ名士たちの増税傾斜の俗論である。だが重要なことは、国民との観点がなくては、これらの推進論も野田首相をかえって追い詰める罪作りなものになるだけだ。」

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