A Book Review
植草一秀氏のブログ「知られざる真実」に、書評が載っていた。「原発のカラクリ」と「黒潮文明論」を紹介している。ご参考まで。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-962d.html
福島の事故がありながら、政府が原発再稼働に突き進んでいる理由は、脱原発を実行すると、電力会社が債務超過に陥るからなのだ。巨大な費用を投じた設備を使えなくなれば、その損失は膨大だ。しかし、だから即原発再稼働というのは、一種の思考停止である。脱原発は経済的負担が大きい。しかし、原発には無限のリスクが伴う。この両者に適正な優先順位を設定するところに、思考の意味がある。経済的負担が大きくても、リスクがその経済的負担を凌駕するものであるなら、その負担は、安全を得るための「コスト」ということになる。国民の生命の安全と業界の経済的な損失とを比較衡量して考察した形跡はない。業界の損失が大きい=原発再稼働の結論の図式で判断がなされただけだ。 この図式は、過去の津波調査結果から、津波対策が不十分であるとの警告が発せられたときに、津波対策を行う費用が大きいことから、津波対策を講じない決定を下したプロセスとまったく同じだ。情報が氾濫する時代、いかに重要な情報であっても、情報の受け手が、情報を読み取ってくれなければ情報は伝わらない。文字情報と比較して、画像に訴える情報伝達は、はるかに大きなインパクトがある。アマノ氏の著作は、本当に訴求力がある。
と書いている。
« Collapse of Hatoyama Cabinet in Retrospect | トップページ | Repeal 121 »
この記事へのコメントは終了しました。
« Collapse of Hatoyama Cabinet in Retrospect | トップページ | Repeal 121 »
コメント