構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Ebb Tide

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/35345

財政貢献ゼロからマイナスへ、郵政民営化は失政 カネ儲け市場主義に世界がNoを突きつける。対等な日米への好機到来

 マット安川 今回のゲストは元総務官房審議官・稲村公望さん。アメリカ取材報告や増税問題、郵政民営化見直しの内情などをお聞きしました。

世界は市場原理主義に「ノー」を叫んでいる

稲村 フランスでサルコジ大統領が負けて、ギリシャの選挙でもすごい地殻変動みたいなことが起きた。ヨーロッパが分裂するかもしれないという危機的な状況です。

 アメリカも大統領選を控えて揺れ動いています。普通なら泡沫候補と言われかねないロンポールさんが善戦していたりね。勝つ見込みはないと思うけど、もしかしたら共和党大会で波乱を起こすかもしれない。

 「オキュパイ・ウォールストリート(ウォール街を占拠せよ)」っていうのがあるでしょ。上位1%の富裕層がアメリカの富を独占している、われわれは99%だと言って、大勢の人がウォール街を占拠した。この3月にはワシントンにテント村ができました。20年前のアメリカだったら考えられなかったことです。

 私はこういう状況を危機というよりも、いい方向に変わるチャンスなんじゃないかと思っています。今までは世界中が金儲けばかりに一生懸命だった。お金のことを何より優先していた。経営者は会社は株主のものだとか、しゃあしゃあと言ったものでした。

 お金儲けが一番だという考え方で世の中を覆って、みんながちゃんとした判断をできないようにするという政治的手法が、組織的に行われたんじゃないかと思うくらいです。

 その種の市場原理主義、新自由主義的な政策は、どこの国でも成功したことがなく、今やそれらは世界的に修正されつつあります。最近、世界各地で起きていることも、お金ありきの考え方にみんながノーを叫び始めたことの表れでしょう。私はむしろホッとしたような気持ちです。

アメリカに原爆投下などの過去を反省する気配アリ

 アメリカにいたことがあるからよく分かるんですが、あの国はよその国を自分たちに従わせるところがある。

 いい意味でも悪い意味でも、ある種の枠組みに他国を取り込んで自分たちの考え方を押しつけるようなやり方が非常に上手です。国際連合なんかはいい例ですが、あの手の世界的な組織はほとんど、アメリカが考えた枠組みでしょう。

 私はアメリカを応援したいし、仲良くすべきだと思うけど、言われるがままになっちゃダメだと声を大にして言いたい。

 日本は国として自立して、それなりの政策を持ってちゃんと国を治めて、その上で平等互恵の関係を築かないといけません。友だちとしてはっきり自己主張する、対等に主張し合って折り合いをつけるということが大事です。まるで親分と子分の関係みたいに、黙って従ったりするからおかしいことになる。

 先日アメリカに行ったときも、向こうの友人に言いました。日本を乗っ取るようなことをするな、友だちとして力を合わせようじゃないかって。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)なんて押しつけるなとも言ったら、ちゃんとした知識人なのに彼はそれを知りませんでしたよ。

 アメリカの役人がそういう怪しげなことをやってるってことを勉強してくれ、このままじゃ日本人の反米感情がどんどん高まっちゃうよ、関係がおかしくなるよ、と言ってきましたが。

 去年フーバー大統領の回想録が出ました。大東亜戦争、太平洋戦争のときの話が書いてあるんですけど、日本に原爆を落としたのは大失敗だったとか、あの戦争が起きたのはルーズベルト大統領が日本を追い詰めたせいだとか書いてある。

 アメリカはここにきて過去を反省している部分があるように感じます。対等な関係を築くチャンスかもしれません。

郵政民営化による国家公務員削減の財政的効果はゼロ

 小泉改革は改革どころか改悪でした。アメリカを先頭とする外国勢力に押しつけられるがまま、構造改革だの民営化だのを突き進めて大失敗したってことでしょう。あのとき僕らは抵抗したんだけど、なすすべもなく追い出されちゃった。

 小泉さんは郵政改革について、国家公務員を減らしたから大成功だって言ったけど、結果として税金が浮いたということはないんです。

 郵便局の人というのはね、国家公務員ではあったんだけど、給料はみんな自分たちで稼いでいた。彼らの給料に、税金は一銭も入ってなかったんです。だから国家公務員は減ったけど財政的な効果はゼロだった。

 むしろ、彼らに自分で稼ぐっていう意欲がなくなったという意味で、状況が悪くなったんじゃないかな。こないだまではトヨタ自動車なんかより利益を上げていたのに、どんどん経営が悪化してるんです。

 雇用の問題もそう。そもそも正規雇用と非正規雇用を区別したことが大失敗だったと思いますね。身分制社会じゃあるまいし、同じ仕事をしたら同じ給料を払うべきです。

 しかし、金儲けをする側からすると人件費が下がって好都合だからってことで、ああいう制度ができちゃった。おかげで雇用ビジネスの会社は大儲けしたんでしょ。ある大臣はその手の会社の重役をやってるというじゃないですか。名前は言わないけどさ(笑)

税金で造ったものはみんなタダで使えるようにしよう

「マット安川のずばり勝負」マット安川、稲村公望/前田せいめい撮影

 今増税なんかしたら、日本は沈没しちゃいます。大体ただ税金を上げて、あとは野となれ山となれという政策が許されるなら、政治なんて誰でもできるってことになる。景気を良くして会社がちゃんと税金を払うようにするというのが、政治の役目だと思いますね。

 景気が悪いのは人口が減ってるからではなくて、政策が間違ってるからです。研究開発に投資するとかね、ただ数字の上だけじゃない、実際に世の中が動く投資をすれば、経済成長はできると思いますよ。

 例えば、税金で造った公のものはみんなタダにする。増税したい人たちは国が巨額の借金を抱えているって盛んに言うけど、僕は実際はたいしたことないと思っています。なぜなら税金で造ったものが財産になってるからです。

 それをもっと活用することで経済は活性化します。高速道路で青森に行こうという気にならないのは、遠くに行けば行くほど料金が高くなるからで、無料だったら観光に行く人がもっと増えるでしょう。

 原発については再稼働すべきではないと考えています。あれだけの災害をもたらして、しかも放射性廃棄物の最終処分の問題が解決していませんからね。

 アメリカなんかモンゴルに貯蔵施設を造ろうとして「ノー」と言われて、今困り果ててるんです。自分の国で処理できない、コントロールできないものを稼働させちゃいけない。

 代わりに火力発電の設備増強、天然資源開発などを進めるべきです。特に火力発電は日本の得意分野で、公害を抑える高い技術を持っているんですから。

「マット安川のずばり勝負」5月25日放送

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