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Occupation and Domination

日本農業新聞に乗っていた、森田実先生の対談における発言ぶりである。

「ここで1951年の日米安全保障条約の話になりますが、ポツダム宣言の12項目めには、日本に民主主義的な政権ができたら、すべての駐留軍は撤退するとあります。
 米国はサンフランシスコ平和条約調印の時に、ポツダム宣言の約束をきちんと実行するべきでしたが、実際にはこの約束を守らず全く非合法に講和条約とセットで日米安保条約(第一次安保)を締結したのです。
 調印直前の国会で、吉田茂首相は質問に対して「まだ何も決まっていない」と答弁して訪米しました。条約の草案発表、国会審議、全権大使の指名などといった手続きは一切抜きにされました。壮大なごまかしが行われたのです。
 条約の中身を知っていたのは吉田首相のほかは一部の外務官僚だけだったでしょう。それなのにわが国の議会は、講和と安保がセットになった形で両条約を批准しました。
 これにより、日本は国内に米軍基地を置かなければならず、米国の永遠の占領下に置かれるという体制がつくられました。
 これら第一次安保条約の矛盾をごまかす目的もあって1960年に安保改訂がなされましたが、これは第一次安保のインチキ性にふたをしたのです。
 日本は、ある時期まで経済的問題には日本独自で取り組もうという考え方でしたが、80年代のレーガン米大統領以後は経済を含め、すべてを米国が命ずる通りにやっていこうという行き方が日本の政治の主流派体制としてでき上がりました。
 これに抵抗する官僚は米国政府や共和党から「あの官僚はけしからん」などと攻撃され、人事異動などで姿を消し、日本の自主交渉力は弱まりました。
 私は、TPPはそうした対米従属の集大成ではないかと思っています。TPPの目的は日本の富を米国が自由に壟(ろう)断できるという状況をつくることになるのではないかと心配です。」

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