Amami Islanders' Folk Song Competition
第3回奄美島うたのど自慢大会が、目黒区民センターで開催された。
パンフレットに、島と題する泉芳朗の詩が載せられていた。
島 泉芳朗詩集より
私は 島を愛する
黒潮に洗い流された南太平洋のこの一点の島を
一点だから淋しい
淋しいけれど 消え込んではならない
それは創生の大昔そのままの根を
かっちりと海底に張っている
しぶきをかけられても 北風にふきさらされても
雨あられに打たれれても
春夏秋冬一枚の緑衣をまとったまま
じっと荒海のただ中に突っ立っている
ある夜は かすかな燈台の波明かりに沈み
ある日は 底知れぬ青空をその上に張りつめ
時には思い余って真っ赤な花や実を野にいろどる
そして人々は久しい愍(あわれ)みの歴史の頁々に
かなしく 美しい恋や苦悩のうたを捧げて来た
私はこの島を愛する
南太平洋の一点 北半球の一点
ああ そして世界史の この一点
私はこの一点を愛する
毅然と 己の力一ぱいで黒潮に挑んでいる この島を
それは二十万の私 私たちの島
わたしはここにいきつがなくてはならない
人間の燈台を探ねて
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