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The Revolt of the Bureaucracies

中野剛志氏による新著「官僚の反逆」を当方ブログの読者にお勧めしたい。幻冬舎新書から出版された新書版の,しかも定価が740円+税という入手し安い本である。

「TPP問題をめぐり「外圧を使って日本を変える」と公言する元官僚達。政治主導と称して公務員制度の破壊を訴える行政改革。国民はCholera「改革派官僚」の言動に喝采を送るが,その本質は,さらなる官僚制の支配と政治の弱体化である。日本を国力低下の危機に陥れる官僚達の反逆を許してはならない。気鋭の論客が日本を蝕む官僚制の病理に警鐘を鳴らす」と、宣伝文句が書かれているが、新自由主義を厳しく非難してきた当方ブログとしては、新たな援軍を得た思いのする近著となった。当方ブログの読者の皆様には、必読の図書のひとつとしておすすめする次第である。

序章を反逆の宣言と題して、屈辱的な話であるはずの外圧をアメリカにお願いに行ったという、「反逆」の事例をだす。元外務審議官の田中均の発言を引用して、公の場で外圧を利用することが悪いことだとはまったく思わないと断言していることを紹介する。元経産官僚の古賀茂明と、元農水官僚の山下一仁を糾弾する。外国の勢力を国内に引き込んででも日本の政治を動かしてやろうとする「官僚の反逆」をどう解釈するのかが、テーマである。

もちろん、「官僚の反逆」とは、オルテガの「大衆の反逆」を意識してつけられた本の題名である。オルテガの本が、三〇年代の全体主義の病理現象を捉えたと同じように、官僚の反逆もまた、現代日本の病理現象である、とする。豊かさと安全か、自由民主主義かと、問いかけ、一部の官僚の発言について、「国益とは何かを分かっておらず、床屋談義レベルの国家観しかなく、論理性すら怪しい凡庸な人間がエリートとしての地位にいたというなら,それこそが、オルテガの意味における「反逆」に他ならない、と酷評する。

官僚批判を好む大衆が,官僚の反逆を何故許しているのか、それは、台風は自由民主主義を嫌っているのではないか、それが、現代日本の恐るべき事実ではないかと書く。エリートであることを官僚達がやめて、反逆したばかりか、安易な姿勢隣、困難な道を進むことをあえて義務として自らに課すことをやめたのではないか,「外圧を利用しようとする現代日本の官僚たちは国民に対して,自由民主政治に対して,そしてエリートであることに対して反逆している」とする。(つづく)

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