構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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The Villain and Postal Destruction

http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2013/01/post-1764.html

以下は上記のリンクのサイト、神州の泉からの再掲である。

 飯島勲氏は、小泉内閣の誕生とともに、内閣総理大臣秘書官(政務担当)に就任し、5年5カ月に及ぶ小泉政権を裏方で支えた人物である。メディア戦略や情報操作に長けており、「官邸のラスプーチン」と評されたらしい。神州の泉は「国策捜査」という言葉を聞くと、なぜかこの人物を思い浮かべてしまう。彼は、ドラマ「子連れ狼」に出ていた毒薬製造の大家で権謀術数の権化、阿部頼母(あべたのも)を髣髴とさせる。強烈な役柄だが、神州の泉は金田龍之介氏演じるこの人物キャラが大好きだった。なぜか飯島氏とイメージが重なるのであるが、それほど、飯島氏は小泉官邸主導政治の知略・謀略の中心人物だったということであろうか。(飯島氏の憤怒の形相が写真のようになるかどうかは分かりませんが。)(写真は省略した)

  その飯島氏が、最近、安倍晋三総裁が、新設の「産業競争力会議の委員内定」として再登板させた竹中平蔵氏をこっぴどく批判している。小泉純一郎元首相の腹心で秘書官だった飯島勲氏を、今度は安倍総裁が内閣参与として起用した。日経新聞を参照すると、その飯島氏が「竹中氏は日本維新の会の衆院選候補者選定委員長だった。登用すれば、消費税増税の3党合意を結んだ民主党を首相が切り捨て、維新と連携するというメッセージになりかねません」と安倍総理に進言したらしい。

  安倍総裁は、小泉元首相が立ち上げた、新自由主義の伏魔殿として悪名高い『経済財政諮問会議』を牽引していた竹中氏を高く評価し、再び彼にその役目を担わせようとしている。ところが、飯島勲・内閣参与や麻生太郎・副総理兼財務大臣兼金融担当大臣は、竹中氏の再登板に強い難色を示したようだ。日経新聞によれば、麻生大臣は2005年、郵政民営化を巡り、小泉元総理に忠実に仕えた竹中氏と、郵政事業を所管する総務相だった麻生は鋭く対立していたが、小泉氏は「郵政解散」後の衆院選で圧勝すると、竹中氏を総務相に据えて民営化の機関車にし、麻生氏は外相に横滑りさせる形で事実上、更迭した。

  ケインジアンの要素を持つ麻生氏と新自由主義の権化である竹中氏は、もともと相容れない世界観を持つ。飯島氏と麻生氏が安倍総理に対し竹中氏の登用を諌めたが、結局、総理の強い意志で竹中氏は「産業競争力会議」のメンバーに起用された。神州の泉は、郵政民営化における麻生氏と竹中氏の反目の歴史については、ジャーナリスト鈴木棟一著「小泉政権50の功罪」(ダイヤモンド社)を読んで、マスコミが流さなかった経緯があることを知った。

 2004年9月7日、小泉首相は郵政公社の民営化に向けて、二年半後の2007年四月に「四分社化」するという大枠を決めていた。この時、総務省の麻生太郎大臣や郵政公社の生田正治総裁は難色を示していた。自民党そのものも大半は反対だったようだ。

  小泉氏は郵政民営化を改革の本丸と位置づけたが、もう少し掘り下げた彼の本音を言えば、四分社化こそ、民営化という旗振り作業の底意にあった本心だった。2004年の段階で小泉氏や竹中氏は四分社化を最優先課題としていたことは間違いない。この当時、小泉氏が四分社化にこだわった理由を政府筋の人間が少し触れている。それは、今のうちに分社化を決定しておかないと、2007年の任期が過ぎて政権が変わったとき、かつてのグリーンカードのように廃止法案が出される危惧があり、だから最初から分割を明確にして閣議決定をしておくべきだという考えだった。

  小泉氏や竹中氏の郵政民営化構想の心底には、国営郵政という巨大な事業体をバラバラに切り刻むという魂胆が確実にあったということだ。2004年当時、分社化論は自民党全体を喧々囂々(けんけんごうごう)に巻き込んでいた。ただしそのことはメディアがまったく伝えなかったから、国民は蚊帳(かや)の外に置かれ、四分社化という形態が、民営化とどう関わるか、あるいはなぜ四分社体制が取られたのかということが、国民にはいっさい伝わってこなかった。四分社化が注目されたのは、麻生政権が始動して五ヶ月経った09年2月である。

  実は、2004年当時、四分社化案はかなりの自民党員に懐疑的にとらえられていた。10月15日、自民党合同部会で、与謝野馨氏ら政調執行部は、党の公約としてマニフェストに書いてあるからと、民営化を前提として議論すべきだと意見を提示したが、小林興起議員がこれに待ったをかけた。彼の言う、政府は党を無視して勝手に基本方針を作ったという反論を皮切りに、政府案への反対論が続出した。結局、政調会長や座長を除き、一般議員の席には民営化賛成論者が一人もいなかったそうだ。

  特筆すべきは、この合同部会の議論で「分社化=外資への売却」論が出ていたことだった。岩崎忠夫、小泉龍司衆院議員らが「分社化したら郵貯や簡保だけを外資に叩き売ることができる。日本の貴重な金を外資に渡すのは売国の行為だ」と指摘しているのだ。結局、合同部会の会議での議論の方向は三事業の分離化を絶対条件とした小泉氏の思惑からは大分隔たって、公社のままで改革、三事業一体化の堅持という意見が多数出た。これに対し、小泉氏やイエスマンの武部勤幹事長は解散風を吹かして党員を恫喝している。

 この当時の自民党議員がほとんど反対だった郵政民営化が、いつの間にか騒がれもせずに結果的に賛成に覆されてしまっていた。小泉首相は翌年、1月21日の通常国会冒頭の施政方針演説で、郵政民営化の四分社化を明言している。神州の泉は、このとき外部から相当強い圧力があったと思っている。まあ、推測でしか言えないが、USTR(米国通商代表部)、ACCJ(在日米国商工会議所)、米国大使館辺りから、かなり強い圧力をかけられていたと思う。なぜなら、郵政民営化は米国の対日戦略であるからだ。この当時の小泉氏が異常なカリスマ性を帯びていたとしたら、それは有形無形のアメリカの下支えが小泉氏に働いていたからだ。自民党員は小泉氏や竹中氏の背後霊として君臨するアメリカに畏怖を抱いていたと推測する。現実には横田幕府が睨みを利かせていたのかもしれない。

  この当時、世間に流布され注目されたことは「郵政民営化、是か非か」という単純な二元論だけだった。四分社化の意味などはいっさい表に出ていなかったと思う。小泉氏はリフォーマー(改革者)ではなくデストロイヤー(破壊神)であった。2005年、郵政民営化関連法案が正式に可決となる特別国会半年前の4月、当時総務大臣であった麻生氏は、郵政民営化担当大臣の竹中平蔵氏と、郵政公社の「分社化」について激しい意見対立を交わしていた。

  麻生氏は郵政四分社の一体性維持を強硬に主張した。しかし、竹中氏は郵貯銀行、簡保会社株の完全売却に徹底的に固執した。喧々諤々の白熱した議論があった。麻生氏は言った。「株の一部を持ち合って一体化を維持することが大切だ。」これに対し、竹中氏は反論した。「金融は違う。それでは金融が持たない」結局、議論が続いた末に、当時の細田氏が竹中案と麻生案を小泉首相に持って行き、彼の裁定を仰いだ。小泉氏は竹中案を採用して決着が着いたという経緯があった。この時、麻生氏が無念を抱いていたことは確実だったろう。

  神州の泉は、どうひっくり返っても「金融は違う。それでは金融が持たない」という竹中氏の言っていた意味がさっぱり分からない。竹中氏は分社化の理由を「(郵便、窓口、貯金、保険の)四分社化で、第一に、一つの事業の損益状況が他の事業に影響を及ぼすことを未然に防ぐことが重要。二番目に、各機能それぞれの専門性が高められる。三番目に、機能ごとに効率的な経営が行われ、良質で多様なサービスを安い料金で提供できるということにつながる」と言っている。この三つの二番目、三番目は何の意味もない与太話である。一番目の理由も説得力ゼロである。

  竹中氏は、「一つの事業の損益状況が他の事業に影響を及ぼすことを未然に防ぐこと」を「リスク遮断の必要性」という言葉で何度も説明していたが、130年に及ぶ郵政三事業一体化の歴史で、事業相互間にリスク発生の事実はなかったことを鑑みれば、竹中氏は分社化の正当な理由を一度たりとも説明していないことになる。ここに郵政民営化最大の胡散臭さがある。

  経済学者の植草一秀氏はブログで、「郵政民営化は米国の要求に沿って小泉‐竹中政権が実行したものだ。細目を決定するに際して竹中氏は米国保険会社などと20回近くの協議を行っている。日本国民のための制度改革ではなく、外国資本に利益を供与するための制度改革だった疑いが濃厚である。」と言い切っている。

  2004年から2005年にかけて、竹中氏はUSTR(米国通商代表部)のR・ゼーリック代表やその他の米政府要人、あるいは米国保険業界の重鎮らと数次にわたって会っていたが、おそらく4分社化は、これらの密会初期に米国側から指令されている。竹中氏はその指令を忠実に実行するに当たり、「分社化の理由は事業間のリスク遮断にある」などと、苦し紛れの出まかせを言って、議員連中や国民を煙に巻いた。

  異常に弁舌に秀でている竹中平蔵氏は、松下政経塾でホモ弁論の技術を磨いた野田佳彦氏と似たところがあり、どんなに非論理的なことでも、目をぎらつかせ、言葉に力を込めるから、一見、理屈が通っているかのような印象を与える。要するに、怒涛のようにまくしたてる弁舌の力で相手の思考能力を奪う技術なのである。タヌキの化かしである。上述の「リスク遮断云々」を見れば、そのペテン的な口舌(くぜつ)が分かるだろう。意味のないことを、さも意味ありげにまくしたてるのである。

  話を戻すが、麻生氏が竹中氏を危険視する理由は、以上の説明から充分に頷けるのだが、飯島勲氏が竹中批判をする意味がよく分からない。3・11大震災の2日後、2011年3月13日のテレビ大阪の番組「たかじん NO マネー」に、飯島勲氏と竹中平蔵氏が仲良く出演していて、飯島氏は竹中氏を「竹中先生」と呼んで、徹底的に持ち上げていた。わずか二年も経たないうちに犬猿の仲になるものだろうか。二人とも対米隷属、新自由主義の旗手という観点から見れば、完全に同族であり、喧嘩する理由がない。

  田中角栄元総理のロッキード疑獄の火種になった文春や、CSIS(米戦略国際問題研究所)の代理店である日本経済新聞が、飯島氏による竹中批判を載せたこと自体が胡散臭い。神州の泉は飯島氏による竹中批判は、カモフラージュだと考えている。小泉政権時代、飯島氏は官邸主導の裏方で政務を担い、竹中氏は経済を担った。彼らは小泉政権の両輪の関係だった。安倍第二次政権が始動して、飯島氏と竹中氏が仲良く連携する姿を見せたら、誰でも小泉政権の再来とみて警戒するに違いない。だから、飯島氏は偽装的な隔たりを故意に創ったのではないかと見ている。

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