構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Politics Betrayed

次のような記事がでた。国民新党の自見代表が自民党に復党しようとして,自民党が断った話である。自民党幹事長のぶら下がり会見と称する新聞記者の質問に対する回答ぶりである。

①公党間の合流は断った。解党して、無所属議員として復党を申請しても断る。

②郵政民営化を見直しを実現した段階で国民新党の役割を終えたのであれば,法律成立の時点で解党するのが筋であった。

③松下大臣の遺言話は関係ない。

④郵政民営化をめぐって「わが党はそれまで支援団体であった郵便局の方々を敵に回す形で選挙を行ってまいりました。」「3年半前に、我々が野に下った時に、それぞれ非常につらい思いをした。しかしそこにおいて、我々は多くの議席を失い、民主党・国民新党が多くの議席を得られた状況は、私は嶷然(ぎょくぜん)として残るものだと思っています。本日、ただいま国民の支持を得て、与党になったので、合流しよう、復党しようというのは、野党時代につらい思いをしてきた、国民新党にいろいろな批判を受けた我々としては、一緒にやるのは、なかなか承服し難いものがあります。」

などと述べている。

不十分ながら郵政民営化見直しを実現した段階で国民新党の役割を終えたとの指摘はポイントをついている。亀井代表を追い出すようにして、代表についたのが自見議員だったからだ。今更未練がましく復党しようとすることも,首尾一貫しない。しかも、自民党には、新自由主義を標榜する勢力、例えばTPPを推進して、郵政民営化を推し進めようとする勢力も残っており、党として、郵政民営化を含む一連の構造改革政策を完全に放棄しているわけではないし、失敗を認める気配はない。解党して、出戻りする動きもおかしな話である。新自由主義と訣別しきっていない自民党の幹事長の発言は、当時の国民新党の発言は悪かったと言わんばかりで、郵政民営化の虚妄を推進した小泉・竹中政治について、一遍の反省も見られない。うやむやにしているだけである。そうした情勢の元で、郵便局長会は,旗色を明らかにしていない自民党支持に回帰すると決定したとの報道がなされている。「方針を180度転換するのであれば、それだけの大義と信念が必要」との声の方が説得的である。郵政民営化法の見直しは実は、95%の議員立法によるものであり、政党間の約束によるものでもなく、内閣提出法案でもなかった。菅内閣以来新自由主義の政策にとらわれた民主党は,再三にわたって約束を反故にしたが、そうであっても,幾人かの政治家は、自民党以外でも郵政民営化の虚妄を追求し続けた同志の政治家もいた筈だ。ましてや、郵政民営化の見直しには、多くの国民が支持したのだし、単に自民党支持者ばかりではなかった。そうした関係者との信義も大切にして然るべきである。綿貫民輔元衆院議長や、亀井久興元議員、亀井静香元代表などとの意見交換があったのだろうか。

単に長いものに巻かれろでは、政治にはならないし、また国家や共同体の存亡の危機に立ち向かう理屈づけにはならない。単なる政治的な安易な野合と集票マシーンとも呼ぶべき羊の群れとして、新自由主義を標榜する属国化の政治を固定する勢力に堕してしまうだけの話である。(郵政民営化の本質的な目的は、日本の国民資産の外国移転と投機経済への投入であったが、リーマンショックがあって、天佑となって停まった。グローバリゼーション自体が、上げ潮と言われて標榜したが、実態は引き潮であって、世界ではその調整期に入っているにもかかわらず、そうした勢力に加担することにはならないのか。)自立・自尊の日本を求めて、国家や共同体の、町や村の礎となろうとする、条約改正の原動力として位置づけた前島密以来の、気概とは似て非なるものである。力がまとまって結集できるような筋書きと理屈が欠落している。日本を破壊しようとする新自由主義者と外国勢力がほくそ笑んでしまうような、謀略のシナリオが仕掛けられて、安易に嵌まってしまって右往左往している感だ。

http://www.jimin.jp/activity/press/chief_secretary/120234.html

平成25年3月8日(金)16:40~16:45
於:院内第23控室前

(代表質問)日本テレビの槻木です。国民新党の自見庄三郎代表との会談の内容をお聞かせください。

国民新党と自由民主党の合流については、正式にお断りしました。わが党として、そのようなことはお受けすることはできない、これが一点目です。
国民新党は、まだ解党しておらず、解党された後に、仮に、無所属議員として自見参議院議員が復党の申し入れをしても、それをお受けすることは極めて難しいという旨を申し上げました。私は、幹事長として、この問題について、これで決着をつけたいという旨、申し上げた次第です。

(代表質問)日本テレビの槻木です。自見代表からの重ねての要請ですが、自見代表は納得されたのですか。

「これからも一兵卒として、是非とも志を同じくする自民党と一緒にやっていきたいので、よろしくお願いしたい」という意思の表明がありました。

(代表質問)日本テレビの槻木です。それに対して、幹事長から何かありましたか。

重ねて国民新党を解党され、無所属議員となられる自見参議院議員が復党をお願いしても、党内状況から極めて難しい旨、申し上げた次第です。

産経新聞の水内です。そのように判断された理由をお聞かせください。

これは自見代表から郵政民営化見直しを実現できた。その時点で役割を終えた旨の発言があったが、そうであれば、法律成立の時点で解党されるのが筋であったと申し上げました。施行まで見届けたかったということでしたが、法律が成立して、施行されなかった例は、少なくとも私はあまり承知していません。やはり党の責任というのは、法律が成立するまでということが一つです。

もう一点は、昨年10月の鹿児島3区補欠選挙において、民主党の推薦を受けた国民新党公認候補がわが公認候補と死闘を繰り広げたことについて、松下忠洋大臣の遺言であったからということは、国民・主権者に対して、信を問う場合、遺言であったからというようなことは関係のない話である。情においてはそうかもしれません。有権者の方々に信を問うという意味では、そのことは、私は考慮に値しない旨、申し上げた次第です。やはり、郵政民営化をめぐって、わが党はそれまで支援団体であった郵便局の方々を敵に回す形で選挙を行ってまいりました。

3年半前に、我々が野に下った時に、それぞれ非常につらい思いをした。しかしそこにおいて、我々は多くの議席を失い、民主党・国民新党が多くの議席を得られた状況は、私は嶷然(ぎょくぜん)として残るものだと思っています。本日、ただいま国民の支持を得て、与党になったので、合流しよう、復党しようというのは、野党時代につらい思いをしてきた、国民新党にいろいろな批判を受けた我々としては、一緒にやるのは、なかなか承服し難いものがあります。私自身そのような判断をした理由は、そのようなことに基づくものです。先輩議員でもありますし、公党の代表ですし、そういう自見議員に対して、そのようなことを申し上げることは、非常に心苦しいものがありますが、自民党の党務をお預かりする者として、その判断に迷いはありません。

共同通信の下山です。最終的に自見代表から何かありましたか。

「これからもよろしくお願いします」ということなので、その真意はよくわかりません。「これからもお願いします」ということを問い詰めることもしませんでした。この問題については、これで決着がついたものだと考えています。長い間、お騒がせいたしました。

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