構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Situation Report

郵政民営化の後の実態が、経営/数字の中で、どうなっているかを、当方ブログなりに、ささやかながら検証をしたい。そして、読者の皆様のご批判やコメントを新たに加えて、更なる分析と知見を得ることにしたい。

まず、郵政の決算動向を見る前に、日本の企業、(といっても大企業の動向であるが)を概観して、その中で比較する視点を持てば、民営化後の経営が順調に行われたのか失敗であったのかを大局的に判断することができる。もちろん、企業活動は、誰の為に利益になったのかという観点で、成功・不成功の価値判断は異なるので一概には言えないが、もちろん当方ブログとしては、一部の株主や、外国勢力や、経済界の利益ではなく、全国津々浦々の国民経済に貢献したか否かという判断基準を維持したい。

日本の上場企業の決算動向は、経常利益をみると2014年3月期は、三割を越す増益となっている。経常利益の総額は約29兆円で、最高益の2008年末の98%に回復。六社に一社が根気最高益となっている。2012年4月には、日経平均10109円の株が、14827円に上昇。金利は、十年国債で、2012年4月の1.010から、0.640に低下。 ドル円相場は、2012年4月の82.04から、103.24円・ドルに円安。となる状況であった。これまで、税金を払ってこなかった銀行などの大企業も税金を支払う状況となり、財政赤字の幅を縮小させることにつながる、税収増が頻りに報道されている。この点は、景気回復を目指す経済政策を功を奏したものと考えられ、当方ブログが主張してきたように、デフレ政策は、死に至る病を助長するような政策であったことが反面明らかになった。日銀人事を更改して、積極論者を登用したことは、当面成功したかに見えるが、消費税導入で、マイナス効果もあり、政治的には、今なお、構造改革論者が経済政策の中枢に居座っており、余談を許さず、第三の矢と呼ばれる経済政策は、日本を破壊する恐れがあると指摘する向きもあるが、3月末の決算は、日本企業の大多数が増益を見せたことは事実である。それにしても、民営化された郵政の決算は、日本刑事あの増収増益、過去最高益などの賑やかな決算からすれば、実に物足りない、元気のない結果である。郵政各社の利益の見通しも、今後今期末には、1000億以上の減少の見通しとなっているというが、だからこそ、上場などというかけ声とは別に、郵政民営化の根本的な問題の検証を真摯に行う時期ではないかと当方ブログなどは感じることである。

日本郵便の小包部門と競合している宅配企業は、インターネット通販拡大(毎年、10%を超える伸び)で、消費税の駆け込み需要があり、取り扱いの個数は増加した。ヤマトは、個数の増加で増収であるが、クール便の品質改善や、大雪対策で減益。(宅配便の個数をなんと12.%も伸ばしているから、インターネット通販対応が成功しているものと考えられるし、売上高事態も7.2%ぞうかさせているが、営業利益は、630億円と、4.7%減らしている。純利益は347億円と僅かに1%の減少であるから、取り扱い個数の増加による貢献が顕著であることが分かる。)佐川急便は、採算の低い荷物の取り扱いを辞めて減収であるが、単価を上昇や効率化を行ってコスト提言を計り,収益は増加させている。(佐川急便は、取り扱い個数を一割減らし、メール便に至っては、18.2%を減らしている。採算の悪い物数を減らして、運賃単価の高いものを確保して、なんと売上高を4.20%の8350億円にして、営業利益を39.8%増の433億円にしている。純利益は、28.9%減の166億円に留めている。)

銀行は、低金利で、国内融資の利ざやは縮小して、国債の売買益も急減する中で、保有株式の価格があがり、貸倒引当金も減少した。手数料就任が序章下。三菱東京UFJ銀行は業務純益が14.%減少して8559億円とする中で、経常利益は、1兆21億円と16.4%のばし、純利益を6502億円、11.1%増としている。みずほ銀行は、業務純益が5929億円で、15,9%減らしたが、経常利益は、36.7%も増加させ、純利益は、9.2%増の5302億円としている。純利益は二桁に達する勢いを見せたことは、業務純益が、14~15%減らしている中で在るから、経常利益の著しい伸びが顕著である。

保険業界は、過去の高利回り商品が満期を迎えて、逆ざやが解消したと考えられている。第一生命を除いて各社が減収となっている。しかし、景気が好転して株価の上昇もあり、基礎利益は、明治安田生命が何と16.’%増の4604億円、第一生命の基礎利益は、23.2%増の4284億円である。

郵政グループ全体としては、経常収益は、前期の19.6兆円と比べて、6090億円の,約3.8%の減少で、15.2兆円となり、純利益は、4790億円を計上して、前期比では、836億円(14.9%)の減少となっている。つまり、経常利益も純利益も減少している。日本郵政当持ち株会社の決算は、日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命、からの配当金1312億円(前年は、1053億円)や、貯金旧勘定交付金が220億円(前年は270億年)で、持ち株会社の基本としては、318億円増の1515億円となっているが、日本郵政の行っている事業の損益は、軒並み、赤字で、受託業務損益は、57億円減の21億円で、病院事業と、宿泊事業は、それぞれ、57億円と18億円の赤字を出している。経常利益は、不動産沈滞収益などの営業外収益が桑和手テ、221億円増の1478億円となっている。最終利益は、前期比98億円増の1550億円としているが、当方ブログには、減損損失の98億円や、連結納税による法人税の戻りが、180億円あっ他詳細については、わからない。病院の事業については、全国に14カ所の逓信病院を運営しているが、全体の病床数は、1666床であり、社員数は、医師227人、薬剤師63人、看護師966人、技師など215人、事務168人など正社員が1639人の陣容である。また宿泊事業は、かんぽの宿71カ所とメルパルク11カ所を運営している。両方の経営は異なり、メルパルクは、郵政民営化に伴って周知宣伝施設を承継して,民間業者に建物を賃貸した形をとっている。宿泊事業の正社員は、本社75人、かんぽの宿が408人である。前期と比べて、宿泊人員は2万人減らして、178万人となっているが、かんぽの宿とメルパルクとの数が、分化されていないので、いずれの客数であるかは判然としない。営業損益は、かんぽの宿がマイナス31億円、であるとしているから、メルパルクからの収入は、13億円であったと推察するが、これは、全体の営業損益をマイナス18億円と発表しているからである。かんぽの宿の収益は、285億円であり、全体の収益を318億円としているから、メルパルクからの収益は、33億円と推察され、メルパルク経営の費用は、21億円と推察される。(かんぽの宿の費用が316億円で、全体の費用が337億円)。メルパルクは、民間業者に賃貸しているとの形をとっているが、それが、持ち株会社の事業に、その資産規模からして貢献しているか否かについては別の健闘が必要であると考えられるが、少なくともかんぽの宿に着いては、郵政民営化法がせいりつした時点で、施設の売却を前提としていたことが、オリックス社への売却が政治問題化することなどで、明らかになっていたところから、事業運営自体が、持ち株会社にのこっていることの適否が問われて然るべきであるが,先年の見直しにおいても、放置されたいるが、実際にも、赤字がほとんど解消されていないのは、この事業そのものが、簡易保険加入者の為の施設であったものを、郵政民営化で、かんぽ生命に承継させず、単に売却することを自己目的化したことに問題があったことを指摘する見方もあるが、この点についての改善は見られない。

日本郵政参加の、各社の決算についてその概要をみると、日本郵便は、全体として、営業収益を198億円増加させて2兆7739億円として、営業費用を、441億円増の2兆7269億円としている。

日本郵便は、郵便事業の会社の,窓口の郵便局会社とを統合して、郵政民営化の見直しのひとつとして発足した会社であるが、そのうちの郵便事業は、民営化後はじめて営業収益が増加に転じている。費用の増も人件費・経費であったので、経常利益は、前期比で279億円減の94億円である。郵便局事業は、受託手数料が減少傾向にある中で(ちなみに、ゆうちょ銀行の手数料は、23億円、生命保険からの手数料は、何と114億円を前期比で減らしている。だから、郵便局事業は、営業費用を前期比で、147億円減らしているのが、大きな特徴であり、それが、営業利益103億円増に貢献していることがわかる。)、前期比103億円増の375億円の営業利益を計上している。税負担後の純利益は、前期比で、271億円減の329億円となっている。郵便の総取り扱い物数は、ほぼ横ばいの0.1%減であるが、、OSの中身を見ると、いわゆる郵便物は、1.5%減であり、逆に、インターネット通販の影響などで、ゆうパックは12.1%増となっている。ゆうメールが、7.2%増になっているが、佐川急便などが、大きく低単価のメール便を削減しているが、その部分の肩代わりをしている恐れなしとはしない。理論的には、クリームスキミングが行われている可能性を否定できない。コスト増については、人件費の増の他に、日本通運との合弁企業が失敗して累積1000億の損失を出したことが記憶に新しいが、その時の問題点がいまだ解決されずに、コスト要因として継続しているのではないかとの懸念があることを注意喚起しておきたいが、残念ながら、当方ブログはその詳細について、いろんな公開情報を探したが、見つけることができない。従来の行政組織であれば情報公開の請求をすれば直ちに問題点が明らかになったが、民営化後は、重要な問題についての情報公開がいよいよ困難になっているのが実態ではなかろうか。

先に、日本郵便の郵便局の窓口事業に対する委託手数料が減少していることを指摘したが、2010年3月末からの五年間の数字をみると、1兆2471億円、一兆2383億円、11665億円、11637億円、11560億円とこの五年間では、965億円の減少をtなっている。

ゆうちょ銀行の経常収益は、前期比で494億円減少の2兆763億円である。経常費用のうちの営業経費は、157億円減少して、一兆950億円となり、絵以上利益を5650億円としている。貯金残高は、176兆6127億円(未払い利子を含む残高は、177兆7342億円である。)。(貯金残高は、民営化後、一貫して縮小傾向になったが、今度初めて、0.2%の微増に転じた。これは、郵便局との連携による営業推進体制の強化が功を奏したことが考えられるが、一方で直営店などの効率についての検証が必要であるが、残念ながら、当方ブログは、そのデータを見たことがない。)自己資本比率は、56.81%であり、先年の66.04%から低下している。経常利益は、5650億円、純利益は、3546億円となっているが、192億円の前期比の減益であり、まt、また業務純益も401億円減少の4726億円である。

ゆうちょ銀行は、他の市中銀行との収益構造とを比較すると、大きな構造的な違いがあることが分かる。経費率が70%にも達しており、他の市中銀行の56~57%と言う数字に比べて異常に大きい。また、保有する株式は、たったの9億円で、これは、子会社の株式の額であり、運用資産が国債を中心として、地方債、短期社債、社債、等の有価証券に82.8%依存していることが特徴である。低金利で国債の売買益も急減する中で、株式の保有も行わず、旧態依然の経営を行わず、銀行のように、減損理学を減少して、貸し倒れ引当金を減少さえ、手数料収入を上昇させるプラス要因をつくる、民営化に期待される変革を行ってきた気配が全く見られない。郵便貯金と銀行化したゆうちょ銀行口座との新旧勘定分離が行われたのが、郵政民営化の大きな特徴であるが、その点から生じる問題の解明なくしては、国民の利益になる郵政民営化とは、結局なり得ない問題点を内包している可能性がある。別のひょげんをすれば、ゆうちょ銀行の運用資産をもとにして、株式に投資をして、巨額の利益がアベノミクスの政策を通じてあげたが、その利益は、自らおこなわないので、相当に低い水準でしか還元されていないのではないかと想像する向きもあり得る。しかし、当方ブログは、その点の知見を現在のところ持っていないので、断言は避けたい。

かんぽ生命の決算の大きな特徴は、やはり、特筆すべきは、逆ざやの状況が解消したことであるが、保有契約は、個人保険の新契約が,郵便局の努力もあって、前期比で、2.6万件増加して、223万件を確保したことである。簡易保険の契約を含む、保有契約は、残念ながら、194万件減の3486万件となっている。かんぽの倹約の減少については、郵政民営化の中に、基本的な経営の問題を内包している可能性がある。優秀なセールスマンを,コスト化して,人材の離散があったことなど、詳細に郵政民営化後の問題と正面から向き合う時期に至っているので波無いだろうか。商品設計にしても、国家国民のためになる設計が行われてきたのだろうかと、疑問を呈する動きもあったが、当方ブログは,これまた残念ながらその後の動きに着いては把握していない。資金運用に浮いても、ゆうちょ銀行の資金運用と同様に、国債を中心とする、有価証券の運用が、約8割であい、興味深いことに株式の運用は、ゆうちょ銀行と同じ額の9億円でしかなく、これも子会社の株式であることが分かっている。郵政民営化には、デフレ経済を脱却する政策が採用され、株式市場が活性化する中で、資金運用の問題が内包していることが表面化しているのではないだろうか。すき焼きを離れで食べており、カネを集める人々は、その膨大な資金量のメリットを受けず、あづかって資金を運用する外部が一方的に利益を受けるのでは、はたして、郵政民営化が,改革と言えるのだろうか。ましてや、株式を放出することが、真に国民の利益になるのかどうか、疑問が残るところであり、それは資金宇運用体制などのボトルネックの改革なしには、議論を進めることが危うい話になりかねないのではないだろうか。

興味深いでーたであるが、かんぽ生命と民会会社との比較があるが、1人あたりの新規保険獲得数は、65件で、民間会社の二倍以上の件数であり、新規保険契約高は、1.93億円で、民間会社と比較して遜色がない。一軒あたりの契約高が、かんぽ生命の場合は、254万円であるから、数を沢山戴いているが、一軒あたりの額が少ない、と言うのが特徴であることがわかっている。簡易生命保険の時代と変化がないとすれば、郵政民営化とは何だったのだろうか。外国勢力の中には、簡保を目の敵にして、廃止を主張していた勢力もあったが、幸いにして影をひそめたが、油断はならない。外国市場に、既得権で競争のない保険市場を作り、しかもそれが他の貿易赤字の補填として、存在し続けるという,ある種の不公正が、その国の本国でも喧伝されるようになったために、爪を隠しただけの話かも知れないが、そうした騒ぎで、むしろ日本の郵便局を中心とする簡易保険の制度が優れた社会政策の制度であり、国家の学校やその他のインフラの特に地方のインフラ作りに簡保の資金が貢献するという優れた制度であったことを明らかになった面もある。

政策が失敗して、国家の隆盛がつるべ落としのように低迷する例は、ままみられる。過ちがあれば、早急に是正することである。

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