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Insider Transaction

評論家の副島隆彦氏の新刊書、「官製相場の暴落が始まる」(祥伝社、1600円+税)は、アベノミクスの株の高騰を、官製株バブルと呼んで、来年から崩れ始めると主張している。株価はいくらまで、いつまで上がり続けるのか、円・ドル相場、金価格、債券(金利)、不動産はこう動く、イエレンFRB議長「金融緩和をやめて金利を上げる」発言の真相、急激な円安は、「ゆうちょ」「かんぽ」の米国債買いから始まった、GPIFを使った「官製相場」の実態を暴く、世界は「金融」から「エネルギー」の時代へ向かう、などと、各課題について、議論を展開している。

いわゆる金融予測本の一つであるが、人気のある評論家らしく、相次いで類書を執筆して発表しているが、今回の新刊書の巻末には、暴落があってもへこたれない「業界首位」で買う優良銘柄32として「副島隆彦が推奨する株」のリストを巻末の付録としている。

官製相場を株価の計画的なつり上げと定義して、日経平均が一万七千円台を目指す動きになっていると書いていたが、これは達成され、予測は的中したことになる。やがて、作られた相場の暴落が起きて、一斉に株価が下がるので、それでも、32に推奨銘柄は、強いとして、基礎体力が頑健だから、官製相場の暴落があっても、必ず立ち直るとしている。

第三章が、本の名前にもなっているように、官製相場の暴落が始まる、と主張しているが、まず、日本株が上昇基調をとり続けるのは、GPIF(年金積立金管理運動独立行政法人)の資金128兆円を使って、株の買い上げ、買い支えが続くからであるとしている。GPIFの買い支え相場が始まったのが、今年の五月中旬からであるとして、日本経済新聞の本年8月29日号の記事が、それとなく書いているとしている。株の上昇トレンドを政府自身が官製相場で作っているが、日銀が日本株を買い支えてきたが、六月からGPIFに後退したとの見方を述べているが、その理由は、消費税の10%への追加増税の決断の発表をするために、つり上げていると分析したうえで、日本国内のあらゆる業種で売り上げが落ちたことを指摘して、消費税を無理やり釣り上げ、金融商品取引法259条違反、つまり相場操縦罪に該当する価格操作を政府自身が行っていると書いている。政権の延命策であるが、「来年になったあら必ず起きるであろう暴落に備えるべき」であるとしている。

安倍・黒田会談で株高演出、株価連動政権の面目躍如と見出しを付けた日本経済新聞の記事(本年9月11日)を紹介して、その一週間後に、1万6千円を付けたとしている。昨年4月4日に就任した黒田日銀総裁による前人未到の異次元緩和が断行されたが、、その巨額の政府資金の一部が、株の買い支えが行われているが、自然の力による揺り戻しが来ておかしな政策を実行しているものは、舞台から退場していくことになると述べている。

ゆうちょ円安が仕組まれたと、小見出しを付けて、円安の流れが続くとしているが、これは、この8月20日に、日本郵政(ゆうちょ銀行、かんぽ生命)が、大量に米国債を買ったことが露見したことに起因していると書いている。「”世界皇帝“デイヴィッド・ロックフェラー(99歳)の直径(直弟子)である西室泰三(日本郵政社長)が、竹中平蔵の指示(命令)で、日本国民の大切な資金をアメリカに差し出したのだ。これで急減期にドル高・円安が進行した」と書いており、8月20日から、40日間で7円の円安となっていることを跡づけて、日本経済新聞の「円安、背後に公的マネー、4か月半ぶり、103円台。ゆうちょ銀、外債に投資6.8兆円増」との報道を引用している。日本の資金で米国債が、30兆円ぐらいが貢がされただろうと書いているが、米国政府は、そのまま公務員や軍人の給料に変わっていくとしている。「この外債買いを実行している仲介業者で、日本国政府の正規代理人は、ゴールドマン・サックスである。と同時に、ゴールドマンは、ゆうちょ・かんぽ株式会社のアドバイザー職にもついている。これは利益相反行為にあたると昔から問題にされている。」

日本経済新聞は、8月21号で、ゆうちょとかんぽ生命が外債購入のための円売りに動いた、と市場関係者はささやいた、と書いている。

円・ドル相場の陰でインサイダーが動いたとして、著者の副島氏は、「私は、竹中平蔵や西室泰三は悪党であり、大ワルだと何年も書いてきた。しかし、私が間違っていた。竹中平蔵は大悪党なのではなくて悪魔だったのだ。悪魔(デビルあるいはサタン)そのものであったのだ。私の考えが甘かった。彼らは日本国民を苦しめるために何でもするのだ。容赦がない。」と悲憤慷慨するような文章を叩きつけるように書きつけている。

ロイター通信は、8月18日に、謎の投資家が円高抑制、反発力奪うとの指摘も、と見出しを付けた記事を配信していたが、その記事のなかで、準公的な資金が動いた形跡もあり、官製相場との批判もあるこのの動きは、円高抑制に一定の効果を上げる一方、今後のドル・円相場の反発力を奪う可能性も懸念されている、とした報道を引用している。

以上、とりあえず、副島隆彦氏の新刊書の内容のさわりの部分を紹介した。消費税の増税の見送りがあり、衆議院が解散され、選挙が行われる。ご参考まで。興味深い内容が書かれている本であるから、仔細は、原本を直接参照することにして頂きたい。

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