構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Postal Restoration

郵政民営化を狙う者の正体

 

●郵政民営化の虚妄という虚妄の議論の始まりは、二十年前に遡る。政府調達協定交渉で郵政事業の資材調達を自由化せよとの主張が波及して、経営形態論となったのだ。電気通信分野における資材調達の自由化が、日本では日本電信電話公社の民営化の圧力と軌を一つにしたが、郵政分野の資材調達は、電気通信分野と異なり、技術革新がなく、労働力集約産業であり市場規模も小さいことから、政府調達協定の枠内に入ることが大きな議題とならずに、経営形態論と直結して議論が行わた。直裁に述べると、電気通信の場合には、外国企業の製品の調達と関係したが、日本の郵政民営化論は外国からの調達とは関係がなく、生命保険と国債の金融市場開放と支配の思惑が背景にあり、欧州に見られたような、各国郵政の主導権争いの要素もなかった

 

●世界的にはまず万国郵便連合で議論となった。万国郵便連合本部は、スイスの首都ベルンにあり、国際電気通信連合についで最も古い政府間国際機関である。まず表面化したのは、国際高速郵便分野だった。アラビア半島やペルシア湾で、国際石油資本による石油掘削が大規模に行われ、現場と本国との郵便確保のために、高価格であっても確実に届ける国際高速郵便制度の導入が模索された。もともと米国の軍需物資の航空会社を発足基盤とした企業であったが、ドイツポストの資本参加を得て、ドイツ企業となったDHL社が有名である。独自の文書配送システムを開始して、ユニバーサルサービスの郵便制度の枠外として承認された。フェデラルエクスプレスの設立は、北米大陸を中心として物流革命を起こすことになり、航空機搭載によって、一夜のうちに集荷、区分、配送を高速で行う世界的な物流システムが急拡大した。急送市場と呼ばれる小荷物配送の市場が成立した。高額であっても信頼性の高い高速配送を必要とする郵便物が、ユニバーサルサービスの規制対象外として導入されたから、世界各国の郵政庁は、収益率の高い国際郵便市場を失うと言う危機に直面した。対抗して開発した郵便商品がEMSである。既存の国際郵便ネットワークを利用しながら、出来るだけ低料金でサービス提供を行うことを目的として導入された郵便商品である。国際郵便分野に限れば、経営形態論の広がりはほとんど見られず、追跡システムの導入など、システム近代化論の議論の方が主流であった。航空機による物流革命が喧伝される中で、国内内郵便事業の劣化が問題となり、そこで登場したのが経営形態論である。まず、国営、公社、国有企業、民営企業の四つの選択肢の中で議論が行われ、クーパーズ&ライブランド社等の国際的案会計法人が議論の口火を切った。万国郵便連合の会合にも非公式のオブザーバーとして積極的に参加し、世界的なコンサルタント会社に変貌していった。ロンドンに本社を置くトライアングルなどの物流コンサル会社は、郵便制度の競争力強化は、物流のシステム制度の改善の面からの取り組みが必要であると主張していたが、議論は、経営形態論に比重を移して、経営改善が議論とはならず、郵便制度の改革が経営形態によって行うべきであるとの主張に変化した。万国郵便連合の中では、政府機関としての会合と、事業運営体としての会合が、水平分離された。特に欧州では、ヨーロッパ統合の動きの中で、各国の権益をめぐる主導権争いが背後にあったから、競争優位を目指すかのように、スウェーデン、オランダ、デンマークの郵政庁などが強硬な民営化論を推し進めた。郵政当局の間で意見の乖離と対立が目立ち、先述のEMSの場合には、ドイツ、フランス、オランダ、スウェーデンなどがその取り扱いを停止する事態にも発展した。日本から送達されるEMSは、当該国の民間運送会社によって配達される事態にもなった。イギリス、アメリカ、日本が中心となって、国営を維持したままで、EMSの品質改善と追跡システムの導入を積極的に推進したが、欧州では民営化によって郵便制度の強化を図るべきだとの主張が強くなり、特に、オランダでは、豪州の物流企業であるTNTを招致して、郵便の民営化の軸に据えた。TNT社は、フィリピンのスービックの元米軍基地飛行場を利用して、中古の航空機を調達してアジア全域への高速郵便輸送を展開するとして、TNTは台湾にEMSシステムから離脱させる工作を行ったが、日本が対抗して、台湾意残留の説得を試みて成功している。アジア各国が同調せず、TNTは撤退して影も形もなくなったが、日本郵政公社が発足してまもなく、国際物流進出が話題となり、提携先がTNTで、バラ色の未来の国際物流進出として喧伝されたが、TNTは、すでにアジア展開に失敗しており、不良資産となった物流部門を肩代わりさせることが主眼であったことが容易に推測される。支那の郵政当局が、日本郵政は欧州の植民地主義の肩を持つのかと揶揄するような発言をしたとも伝えられていた。

 

●シカゴ大学卒業生の新自由主義の経済学者が、中南米の経済政策を市場原理主義で染め上げ、郵政民営化を世界に先駆けて実施した。万国郵便連合で、アルゼンチン代表が民営化を高らかに宣言したが、わずか数年後にデフォルトに陥り、郵政民営化も瓦解した。アルゼンチンでは、郵政を再度国有化している。ニュージーランドでは、国際競争力が著しく向上したと八〇年代前半に喧伝され、市場原理主義の優等生として、国を挙げてあらゆる分野で民営化政策を導入したが破綻した。大学、図書館、航空会社、電力会社、病院に至るあらゆる公的な事業を民営化したが、失敗に帰して、大量の雇用人口の国外流出がおきた。マドリッドで開催された情報通信の国際会議で、ニュージーランド人の事務局員から、ホワイトカラー層の人口の海外脱出が発生した事情の詳細と嘆きを聴取したことがある。また、航空会社や通信会社など大方の基幹産業が外国企業に買収されて、ようやく政権交代が起き、政策転換を行った。小泉首相が就任後、ニュージーランドを訪問した時には、既に、郵政民営化は失敗しており、初の女性首相であるクラーク首相に民営ポストは使われているかと質問して、それは使われていないとの返答があったことが報道された。日本国内では、日本経済新聞を中心として、ニュージーランド郵政の民営化を成功例として賛美して報道することが通例で、失敗の惨状が顧みられることはなかった。

 

●ニュージーランドの民営化を推進したコンサル会社は、マッキンゼー社であり、同社は世界中で暗躍した。民営化論の前哨戦となったオランダ企業の失敗や、アルゼンチンやニュージーランドの失敗は、顧みられることがなく、強力に自由化・民営化を推し進めた。1997年に欧州連合は、郵便市場の規制緩和を自由化政策の一環として公式に認め、議題として検討する。拘束力のある指令として発出した。郵便の独占領域を段階的に縮小し、2009年までに市場を完全に自由化するというものである。当時の予測では、十年後には、郵便はグローバルな市場で競争して、欧米の郵政はすべて民営化され、国営独占事業体は消滅するはずだった。料金は、市場原理で決定され安くなり、ダイレクトメールなどの料金は、2~30%低料金となり、ユニバーサルサービス、不採算地域に対する配達義務は、一つの郵便事業体が担うものではなく、国家の責任で行うなどととした。予測はことごとく外れ、郵政民営化が完全実施されたのは、オランダとドイツのみである。一部を民営化したのが、オーストリア、ベルギーとデンマークである。イタリア、イギリス、スペイン、スイス、フィンランド、フランス、ノルウェー、スウェーデンといった国々では、国家主導の経営を続けている。民営化を果たしても、株式公開に至ったのは、オランダ、ドイツ、オーストリア、イギリスなどの少数に過ぎない。詳細をみると、オランダでは、民間部門が100%株式を保有したが、ドイツは、69%、オーストリアが、49%、ベルギーが50%、デンマークが25%に止まる。過半数の株式を国が保有しており、黄金株と呼ばれる、最後の拒否権を行使できる株を一株国が保有しているおり、社員保有株を3パーセント配分しているが、他の75%は国有であるなど、「民営化」の内実は、国有事業の経営改善である。米国では、日本に対しては郵政民営化を強力に推し進めるべく外圧を加えたが、2003年、ブッシュ政権が発足して直ちに検討開始した大統領委員会は、連邦政府の独立行政機関である米国郵事業体(USPSを強い独占分野を残したままで、国営政府機関として存続することを決定している。小泉・竹中政権では、米国の郵政国営維持の決定は参考とせずに、専ら、金融資産の外国開放の観点に偏って検討され、郵政民営化が強行された。米国企業で構成する在日米国商工会議所は、ベストエフォートの郵政民営化を喧伝したが、自国における国営形態維持を顧みない二重基準(ダブルスタンダード、二枚舌)であった。筆者の米国人の知人は、郵政民営化をめぐるシンポジウムに参加するため来日した際に同商工会議所が発表した英文報告書の文体を、強圧的な英文だと鑑定評価したことがある。全米保険協会は強力な政治団体で、大統領候補ともなったキーティング上院議員が会長を務めていたが、日本の医療保険を米国型に改変するために障害となる可能性のある簡易保険制度の廃止を強く求めて、郵政民営化を後押しした。米国政府の貿易代表部幹部を、在京の米国系保険会社の社長に就任させている。マイケル・ムーア監督による映画「シッコ」は、米国保険制度の欠陥を指摘して話題となった作品であるが、全米保険協会の政治的な影響力について解説している。カナダ郵政の郵政民営化に際しても、コンサル会社のマッキンゼー社が関与したが、英連邦諸国の一員であるために、ニュージーランドの失敗例の情報が共有され、一方的な民営化論の広がりが抑制され、カナダの郵政民営化論はその後大きく後退した。 ドイツの民営化にも、マッキンゼー社が関与したことはよく知られている。初代社長に就任したツムヴィンケル氏は、もともとマッキンゼー社の社員で、民営化の受託会社の社員が顧客先のトップに就任したことから、利益相反の不正の可能性が指摘され、世界の郵政関係者の間で、ミッキーならぬマッキーという仇名をつけて軽蔑されていた。

 

 

日本郵政は公営に復活せよ 

 

●ツムヴィンケルは、日本の郵政民営化をも声高に主張して、来日して「官邸コンファランス」で基調講演もした。その来日の世話をしたのは香港上海銀行の東京支店である。竹中平蔵氏(当時は大臣)との写真(ツーショット)も残る。ドイツポストは、米国の急送市場に90億ドルに及ぶ巨額を投資しDHL社を買収して華々しく国際物流市場に進出した。ところが、金融部門のポストバンクは、サブプライムローンと直結する莫大な不良債権を抱えていることが発覚して、2007年決算で破綻の可能性が報じられ、郵便局施設の不動産を担保に借り入れを行い急場をしのいだ。2008年1月、ドイツは、国内郵便の独占領域を廃止して完全自由化したが、表裏一体で郵便事業における最低賃金制度の導入を図った。新規参入事業者が賃金を不当に低くすれば公平な競争が行われず、ユニバーサルサービスが維持できないので最低賃金制度で規制するとの理屈だった。だが、蓋を開けてみれば、逆に新規参入事業者が破産して、ドイツポストの国内郵便独占が生じる皮肉な結果となった。2008年2月14日、メルケル政権は、ツムヴィンケルを脱税・外為法違反の容疑で逮捕して失脚させた。竹中氏と会談を重ねた米国通商代表のゼーリック氏と同じくビルダーバーグ会議に所属し、モルガンスタンレーの社外重役だったことが暴露された。ドイツの郵政民営化は、米国の投資ファンドと連携した買収と拡張のビジネスモデルの破綻を象徴した。

 

●オランダでは、TNTの全面撤退に伴い、人員整理が一万人規模にふくれあがり、民営化の美辞麗句が達成されないばかりか、深刻な雇用問題が起きたのである。日本では、日本郵便と日本通運が業務提携をして共同で子会社を設立する協業化が図られたが一千億の大赤字を出して破談となる失態があった。郵便と物流との本質的な相違についての理解すら欠落していたが、何等責任追及が行われていない。欧州では、市場原理主義的な郵政民営化路線は大きく後退して、EU委員長が、市場原理主義は最早万能ではないと明言する事態に至った。無制限なグローバル化の見直しについて、フランスのサルコジ大統領が、「競争がイデオロギーとドグマになっている、保護主義は最早タブーではない」と発言したこともある。2007年6月に開催されたヨーロッパ議会では、2009年からヨーロッパ域内の郵便市場を完全自由化するという委員会の原案を反対多数で否決している。全面反対ではなく、決定を二年繰り延べるという妥協案も採択されたが、その後リーマンショックがあり、市場原理主義の動きは止まった。イギリスでは、2006年から国内郵便を自由化したが、自由化の利益が家計や中小企業には利益がなく、また不公正競争が横行して、大口利用者の利益が浸食されるだけの結果を生んだだけであった。株の売却は、英国の国家的損失になったとの指摘がある。イタリアやスイスの国営の郵政事業は、予想に反して堅調な経営を見せて、コアビジネスに集注する経営を続けたことから、世界的な金融危機の影響を最小限に留めた。郵便物数は、国内の景気、特に金融部門と関連する要素が大きいが、落ち込みがもっとも激しかったのは米国郵政である。イギリスやドイツ、オランダ、日本では、景気低迷によって郵便物数が減少した。国際郵便は、貿易の指標とほぼ連動して物数予測が出来るから、逆に営業努力などの要素が、成果として簡単に指標化できるのは興味深い。

 

●世界的な金融危機の混乱の中で、郵便貯金はむしろ、商業銀行に対する信用低下に反比例するように再評価された。ヨーロッパや、アジアの国々で金融危機が伝えられると、銀行から郵便局の窓口に預金を移そうとして、利用者が殺到する現象もあった。経済危機の時には、郵便事業の経営が悪化して郵便収入は大幅に低下して雇用問題が発生する。後納郵便物が減り、また、不正が発生する蓋然性が高まり、郵便局の設置数が減る可能性が生じるが、郵便貯金は逆に増加するのが通例である。米国は、1966年に郵便貯金を廃止してしまったが、今回金融危機があり、また、郵便局に郵便貯金事業を再開すべきだとの議論が起きている。フランスの郵便貯金は堅調であり、ラ・ポストの収入の23%を占めて、口座数は、1100万を超える。イタリアは、郵便貯金と保険の販売も行っているが、堅調で、郵便貯金部門は、クレジット口座のみで350万口座を保有している。保険部門は、イタリア最大の保険事業となっている。民営化後、事業収益の縮小が顕著となった日本のかんぽ保険とは、異なる状況である。スイスでは、スイスの二大市中銀行が、サブプライムローンに関連する投資で巨額の損失を引き起こした時、郵便局の信頼に人気が出て、スイス国民が郵便局に殺到する事態となって新規の口座が急増したとの報告がある。アイルランドでは、世界的な金融危機で最も打撃を受け、国家破産に近い状況に立ち至ったが、2007年に郵便貯金を開始していたので、却って信頼を得て僅かに一年半の間に、1000を超える新たな拠点で窓口サービスを開始している。英国では、郵便貯金銀行設立をブラウン首相が公言している。支那では、郵便貯金は郵政備蓄と呼ばれているが、中国郵政の制度は、日本の郵便貯金制度を模して導入したものであり、後発であるにも拘わらず、中国農業銀行、中国興業銀行等に次ぐ貯蓄残高としては第四位の地位を固めている。2億三千万枚という天文学的な数の備蓄カードを発行している。郵政備蓄は、三万六千の郵便局で取り扱われており、大多数の窓口が農村にある。ニュージーランドは、郵政民営化を実行して失敗し、その後に、キウィバンクとの愛称で呼ばれる郵便貯金銀行を再建している。現在経営は好調で、住宅ローンと住宅保険の分野で圧倒的な市場シェアがある。郵便物が減少する中で、郵便貯金分野がなければ、郵便局自体が支えられなかった可能性が高いと、ニュージーランド郵政の経営幹部は述懐している。

 

●日本の郵政民営化の経営状況の真相はどうであったか。西川善文日本郵政初代社長が民放テレビの番組に出演して発言したことがある。「経営は軌道に乗っていた。前期(2009年3月期)の当期利益は4200億円とNTTグループに次ぎ二位」と誇示して、「早期に上場して、市場ガバナンスを根着かせなければならない」と発言したのだ。郵政公社から株式会社に移行した前前期の利益である2200億円に比べれば業績は持ち直したのであるが、その前の公社時代の4年間の各年の利益に比べると半分以下に低下した業績であった。2007年3月期の利益は4年間の最低で、9425億円、最高が、2004年3月期のなんと2兆3018億円であったから、4200億という数字は評価に値しないにもかかわらず、軌道に乗ったとの的外れの発言をしている。また、ゆうちょ銀行や、かんぽ生命の新規契約残高は著しく減少して、更には、景気後退の側面から致し方ない面があるにせよ、郵便物の取扱高は下落していた。住友銀行頭取であり、全国銀行協会会長の人物が日本郵政の社長に就任するという利益相反の違則があり、世界の郵政の現実からも疎いことを露呈した発言であった。

日本の郵政民営化は、ドイツやオランダの民営化と同様に失敗に終わったと断言すべきだったのである。郵政株式凍結法が成立して、市場原理主義的な経営手法を一掃することとして日本の郵政の経営陣の一部更迭が行われたが、安倍第二次政権の成立によって、またぞろ、市場原理主義の経営が復活してしまった。

民営化で失敗して国営化した後に国営化して見事に再興を果たしたニュージーランドのキウィバンクなどの堅調な経営や、欧州統合の中で、堅調な経営に徹したイタリア郵政や、バス会社などを経営し、ネスレなどの民間から人材を登用しながら、ユニバーサルサービスに徹するスイス郵政の動きが参考になると思われるが、一顧だになされていない。日本の郵便貯金制度を導入した支那の郵政備蓄の制度なども称賛されるべきものである。日本は、民営化して国際活動を大幅に削減して、むしろ国際的影響力を低下させた。郵便貯金や簡易保険のビジネスモデルの海外普及の展開などが期待されていたが、そうした進取の気風をも喪失する状態になっている。米国における郵便貯金の再導入の動きや、イギリスにおける郵便貯金銀行設立の公約の発表など、公的な小口金融制度を再評価する動きが活発化していることも注目に値するが、日本では全く報道されず、新自由主義の旧態依然の民営化路線が強行されて、失敗が放置されるばかりだ。

 

●いま、日本郵政は民営化から八年を経て、グループ三社の新規株式公開を強行しようとしている。総額は一兆円を上回り、株主数は100万人にも達するとみられるが、何の為の上場かはっきりせず、買収や提携話ばかりがマスコミを賑わしているのは、失敗に終わったドイツやニュージーランドの郵政民営化の失敗の土間を再び見るような既視感(デジャビュ)の世界である。日本郵便が豪州の物流企業の株式を六千二百億で買収することを決断したが、49%のプレミアムをつけて、大盤振る舞いだったことも報道され、上場に備えた「お化粧」との見方すらある。日本の郵政民営化は、業務には問題はなく、「簡保を郵政事業から切り離し完全民営化して、全株を市場に売却せよ」との外国勢力の要求に従い、日本国民が営々と蓄積した資産の支配を、タチの悪い外国勢力の虚偽宣伝の圧力と恫喝に屈して譲り渡すことでしかなかった。親子会社の同時上場は、利益相反と指摘されているが、粉飾決算をした東芝の経営者が証券取引所の長となり、郵政民営化推進委員会を取り仕切り、郵政持ち株会社の社長に就任しているのは、明白な利益相反だ。株式上場と外資への売却を即刻中止すべきだ。郵政事業は世界で、国営事業として安定的に推移している。日本郵政は、全国津々浦々の利用者に奉仕することをこそ優先し、公営の独立採算の経営形態に復古すべきなのだ。

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