構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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2016年6月

Kuroshio 161

グローバリゼーションの虚妄

●グローバリゼーションと称し、地球がどんどん小さくなって世界が一つになり、国境が無くなったなどという、流行の袢纏(はやり はんてん)の言説がある。煽り立てている連中が、自らの言語や制度を優位として押しつけているだけのことだ。これは選民の思想、あるいは唯我独尊の中華思想であり、いつも損をする役回りの諸国民や周辺民族からは抵抗が起きている。米国ではトランプ候補が出現し、欧州では英国の欧州連合離脱が現実の課題となった。世界はどんどん内向きになり、外界の影響から自らを遮断しようとする。外国人が地下鉄や電車の中で大声を張り上げていても、遠慮深い日本人は注意をしようともしないが、江戸時代の鎖国ならずとも、音楽から映画や横文字に至るまで何とか外国勢力と関わりを持たずにいたいとの思いが強くなってきているようだ。実際、英文学も独文学も仏文学もどんどん全集の出版点数も読む人も減り、女子大の看板学部も外国文学からはどんどん遠ざかっている。邦画を見る人の数が増えており、ハリウッド映画を見る人の数は増えていない。テレビ局が韓流ドラマを流しても、勧善懲悪に留まらないで陸封文化の政治宣伝の匂いがついた瞬間に隣国への関心は潮が引くように消えていっている。もはや若い日本人はハリウッド映画に近親感を持っていないようで、むしろ欧州の古い伝統文化に、親しみを感じる向きが増えている。音楽だってそうだ。いまだに何々音楽事務所とやらがテレビ番組などを仕切ってはいるが、現実には外国のタレント歌手が全国の会場を回る数はめっきりと減っている。それよりむしろ、日本の漫画が外国を席巻して、「おにぎり」なる食物を食べてみたいと、イタリアの子供が言ったとの話もある。ドラえもんがタイでドラモンとなって子供の贔屓を得たのは、もう二昔以上前になる。フジモリ大統領の娘はペルー大統領選挙に挑んだ。

●日本の大企業は外国への留学制度をさっさとやめてしまった。折角カネをかけて留学に送り出したのに、外資企業に引き抜かれてしまう者が続出し、裁判をしてカネ返せと主張した証券会社が出たことも一因であろう。確かに外国礼賛で凝り固まり買弁のようになって帰国する者もいる。なかには洗脳されてエコノミックヒットマンと化す人物がいたりするのも、深刻な現実の話である。中南米に起きたシカゴボーイズや、インドネシアのスタンフォードマフィアのような人士が外国勢力に操られて手先となり、内紛を起こしたことは有名であるが、最近の日本の大企業の社外重役に、外資コンサルのOBが続々と就任しているのも気になるところである。ましてや外国の保険会社の代表が、露骨に国策企業の役員に就任するという隷属・利益相反も発生している。政治家にも、外国留学帰りで、外資コンサル、あるいは外資金融機関のOBが増えているのは気になる。大企業の経営者などは、英米に行くと、英語を喋ることがこれから必須になる、グローバリゼーションを乗り切るためには、英語教育を必須にする必要があるなどと説教する反面で、東南アジアに行くと、なぜ日本語を使わないのか等と急に横柄になることもまま見られる。最近は、欧米への留学など無駄だ、特に一般教養を欧米に行なって学ぶことなど無駄だ、留学させるならその経費で上海や北京やバンコクで、あるいはニューヨークで現場実務の研修の方が役に立つと託宣する内向きトップ経営者が多数を占めるようになり、たかだかロンドンやジェノヴァで日本からの輸出品の通関や苦情処理をしただけで、後は本社幹部の豪遊を接待する能力が長けていて出世したような話が、外国駐在話の典型となった。ニューヨーク駐在員や外交出先も、旅行業者顔負けの観光案内に時間をとられていることも事実である。役員会議で英語を使うことにしたとか、会社のロゴマークを横文字にしたとかの大企業もあるが、成功例は見当たらない。パナマ文書に名前が載っていたことから判明したように、外国金融勢力のコンサルの薦めに従っていただけという杜撰な話である。これからは、ものづくりの製造会社も部品を外国に注文して、組み立て合体する企業に脱皮するのだと豪語した日本の代表的な電機会社の社長は、自らの発言の甘さと誤りに気付いて、早々と憤死してしまった。ニューヨークに上場した企業の社長などは、相手が接待上手で、自家用の飛行機を使ったり、フラッシュを焚いた大記者会見を開いたり、あるいは、キャデラックの後席に対面ソファがあるリムジンの車を用意して歓待するものだから、自分が世界に冠たる経営者にでもなった気分がするようで、IR・投資家対策と称し、単なる外国の物見遊山にドルの大枚をはたいて散財を重ねた例が多数ある。日本でカネが余ったとて、外国に上場する必要など更々なかった。島国根性は英国では嘲りの対象でない。今もグレイトブリテン島と北アイルランド連合王国が正式国名だ。ドバイ、インド、シンガポール、豪州、カナダやカリブに総督を置いている。日本もグローバリゼーションに対抗できる、世界の情報に通じた八紘為宇の大日本(おほやまと)の島国に戻ろう。   (つづく)

Postal Corruption

拡散希望

郵政グループの社長人事について、ジャーナリストの東脩太郎氏が、6月6日付けの専門誌に書いている記事の一部を、文字起こしをしてみた。題して「郵政グループの社長人事」。しかし、社長人事ならぬ「郵政と政府ぐるみの腐敗」とでも副題をつけたくなるような内容である。

以下引用。

...

(前略)上場したのにも関わらず、日本郵政内部は混乱が続いている。西室泰三日本郵政社長は体調不調を理由に4月1日付で退任し、長門正貴ゆうちょ銀行社長が日本郵政社長に昇格した。公認のゆうちょ銀行社長には横浜銀行出身で足利銀行頭取、東日本大震災事業再生機構社長を務めた池田憲人氏が就任。さらに、日本郵便の新社長に三井住友アセットマネージメント社長の横山邦男氏を6月28日付で招聘することが決まった。
 旧郵政キャリア官僚の高橋享社長は会長に就く予定。かんぽ生命保険社長の石井雅美氏は損保ジャパン日本興亜出身で、これで郵政グループ4社のトップ全てが民間出身となる。
 サプライズなのが横山氏の復帰だ。日本郵便は昨年、豪物流大手のトール・ホールディングスを約6200億円で買収するなど事業拡大を進めているが、長門氏は、「さらなるM&Aが必要」としており、旧住友銀行時代から「M&Aのスペシャリスト」として大型案件を手がけた横山氏に白羽の矢を立てた。
 三井住友銀行出身の横山氏は、同行の西川善文元頭取が2006年に日本郵政初代社長に就任したのに伴い日本郵政に出向。民営化した07年から専務執行役として経営企画を担当。郵政関係者にも知らせず、強引に「ゆうパック」と赤字に苦しむ日本通運の旧「ペリカン便」の事業統合を進めた。
 だが、09年に「JPエクスプレス」(JPEX)を設立したものの、経営統合を急ぐあまり、「1日1億円の赤字が出る」(関係者)大混乱に陥った過去を持つ。
 日本郵便(当時は郵便事業会社)は、10年9月決算で09年7月の宅配便事業統合に伴う「ゆうパック」遅延問題で928億円の営業赤字に陥り、その後も毎年度1000億を超える営業損失を出し続けた。
 郵便事業会社は12年度新卒者の採用中止、さらに、リストラや給与体系見直し、更にはゆうちょ銀行、かんぽ生命を含むグループ全体の社員の《修飾語の連続》ボーナスカット(年四か月=>2か月)に追い込まれた。l
 また、オリックス不動産へのかんぽの宿一括売却を巡る問題にも関与しており、長門氏は「西川体制の参謀格だった。色々問題があったことも承知しているが、その経験を勝てにしてプラスになるように頑張ってほしい」と語った。
 今回の人事には菅義偉官房長官と森信親金融長官が深く関与していると見られている。日本郵政3社の株価が低迷、公募価格割れで政府の新規売却も先が見えなくなっており、起死回生の策として横山氏主導による佐川急便の宅配部門の買収も噂されている。

以上引用。

Kuroshio 160

光通信ケーブルを南米まで敷設せよ

●マレー半島南端の貧しい漁村でしかなかったシンガポールが大発展したのは、海上貿易の中継地として、インド洋と太平洋とを結び、インドと支那との貿易の交換地点として、地理的に有利な場所だったからだ。タイ南部のくびれたクラ地峡に運河が掘削されれば、その地位は直ぐに危うくなるから、シンガポールは、クラ地峡の開発には神経を尖らしている。南部タイにゲリラが展開していることを良しとした気配すらある。マレー人の土地に支那人が大量に移民して、英植民地体制の崩壊の後、李光耀が(リークワンユー)指導して分離独立した都市国家である。中国共産党が海外で武力闘争路線を展開する一環として、マレーシア北部とタイ南部で共産ゲリラを蠢動させたのは、シンガポールの発展を維持する為の同床異夢と言えなくもなかった。

●日本が大東亜戦争に敗れ、米軍が沖縄を占領すると、嘉手納に大飛行場を建設・整備し、フィリピンのクラーク基地が火山爆発で使用困難と見るや、スービック海軍基地もろとも早々に閉鎖し引揚げて、沖縄に基地を集中したのも、極東の要石(キーストーン)としての沖縄の地政学的な特性に着目したからだ。観光客の増大もあり手狭になった共用の那覇空港を拡張して航空自衛隊の機能を高めることは、北の守りの千歳空港と同様の重要性があるが、なぜか空港拡張計画は中断され、宙に浮いている。米国が南支那海における支那の拡張主義に無関心を装い続けるのであれば、国交省の管理する訓練用長大滑走路のある伊良部島に日本が独自の航空兵力を展開することが必要になることも考えて良い。キッシンジャー氏がパキスタン経由で北京を秘密裡に訪問し米支国交回復を画策した際の信号(シグナル)は、渡嘉敷島にあった基地を廃止して、大陸に向けられた中距離弾道弾メースBを撤去する提案であったことはよく知られている。今もその基地の跡は渡嘉敷島の北部に残り、青年の家とかの研修施設になっている。ジェット機の航続距離が短い時代にはアラスカのアンカレージが中継地としてドル箱の免税店などで栄え、特に日本人向けのうどん屋があり、売り子のほとんどは日本からの戦争花嫁さんが採用されていた時代もあった。飛行機の航続距離が伸びてからは、シカゴやニューヨーク、ロサンジェルスに東京から直接飛べるので、すっかり廃れてしまった。港湾施設にも競争があり、釜山がどんどん大きくなって、日本の港湾施設が米国の死命を制する施設ではなくなった。あまり港湾のリストが長くなるといけないとのコメント入りで千葉港が除外される公電がウィキリークスによって表に出た。空港も、嘉手納は勿論のことであるが、横田も三沢もあるので、米国の死命を制する施設のリストに飛行場は入っていない。韓国の仁川に大型空港が整備され、その勢いに押されて、成田や関西空港はアジアから米大陸への乗り継ぎ空港として一時低迷したが、東南アジアから米大陸向けの乗客の利便と信頼を漸く回復した。羽田空港も国際便を強化し、米大陸に直接乗り入れる便を開設している。羽田発は便利で人気がある。台北に桃園と松山の二つの空港があるが、羽田から松山空港に飛ぶと、さながら国内線に乗った気分にすらなる。

●海運と航空路線の結節点としての地理が国運に関連することを指摘したが、今は、情報通信回線を確保できるかどうかが生命線となる。ブッシュ大統領が来日して体調不良で倒れたときに、東京発の大ニュースでテレビ画像を送るための衛星通信回線が大束で必要となり、難なく確保されたことに胸をなで下ろした。東日本大震災でも、地上三万六〇〇〇キロの静止軌道にある人工衛星を介して行なわれる通信回線は容量が小さく、僅かながら時間の遅れもあるので、寸秒を争う経済情報の送受信には海底ケーブルが有利である。東日本大震災の時には、幸いにして西日本にある、日米間あるいは東南アジア向けの海底ケーブル陸揚げ地点には損傷がないことが確認され、日本が地震で崩壊しないことを確信した。インターネットなどの情報交換も東京では電源問題を別にして途絶した例はない。グーグル社はサンフランシスコに司令塔を置いて活動を開始している。ちなみに、米国と支那との間の通信回線は、ケーブルの直通回線がなく、日本の中継が切断されると中米間の通信も遮断されることになるので、日本に陸揚げされる海底ケーブル施設は米国の死活的なインフラと見なされている。日本から中南米に直通する海底線はない。中南米との全ての通信が北米を経由して行なわれる。支那は米国の影響の強い中南米に進出し、グァテマラに第二パナマ運河を建設中である。わが国は対抗策として日本からチリかペルーまで光通信海底ケーブルを敷設し、さらにアンデス山脈を越えてブラジル等と直結する策を講じるべきである。

●ちなみに、日本は放射能対策のヨードの大生産国である。黒潮の民は昆布などの海藻食品から日常的にヨードを摂取しているが、陸封の民には殊更にヨード錠剤が必要となる。世界最大級の関東地下ガス田には最大級のヨード資源も眠っているのだ。(つづく)

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