構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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2016年6月12日 - 2016年6月18日

Kuroshio 161

グローバリゼーションの虚妄

●グローバリゼーションと称し、地球がどんどん小さくなって世界が一つになり、国境が無くなったなどという、流行の袢纏(はやり はんてん)の言説がある。煽り立てている連中が、自らの言語や制度を優位として押しつけているだけのことだ。これは選民の思想、あるいは唯我独尊の中華思想であり、いつも損をする役回りの諸国民や周辺民族からは抵抗が起きている。米国ではトランプ候補が出現し、欧州では英国の欧州連合離脱が現実の課題となった。世界はどんどん内向きになり、外界の影響から自らを遮断しようとする。外国人が地下鉄や電車の中で大声を張り上げていても、遠慮深い日本人は注意をしようともしないが、江戸時代の鎖国ならずとも、音楽から映画や横文字に至るまで何とか外国勢力と関わりを持たずにいたいとの思いが強くなってきているようだ。実際、英文学も独文学も仏文学もどんどん全集の出版点数も読む人も減り、女子大の看板学部も外国文学からはどんどん遠ざかっている。邦画を見る人の数が増えており、ハリウッド映画を見る人の数は増えていない。テレビ局が韓流ドラマを流しても、勧善懲悪に留まらないで陸封文化の政治宣伝の匂いがついた瞬間に隣国への関心は潮が引くように消えていっている。もはや若い日本人はハリウッド映画に近親感を持っていないようで、むしろ欧州の古い伝統文化に、親しみを感じる向きが増えている。音楽だってそうだ。いまだに何々音楽事務所とやらがテレビ番組などを仕切ってはいるが、現実には外国のタレント歌手が全国の会場を回る数はめっきりと減っている。それよりむしろ、日本の漫画が外国を席巻して、「おにぎり」なる食物を食べてみたいと、イタリアの子供が言ったとの話もある。ドラえもんがタイでドラモンとなって子供の贔屓を得たのは、もう二昔以上前になる。フジモリ大統領の娘はペルー大統領選挙に挑んだ。

●日本の大企業は外国への留学制度をさっさとやめてしまった。折角カネをかけて留学に送り出したのに、外資企業に引き抜かれてしまう者が続出し、裁判をしてカネ返せと主張した証券会社が出たことも一因であろう。確かに外国礼賛で凝り固まり買弁のようになって帰国する者もいる。なかには洗脳されてエコノミックヒットマンと化す人物がいたりするのも、深刻な現実の話である。中南米に起きたシカゴボーイズや、インドネシアのスタンフォードマフィアのような人士が外国勢力に操られて手先となり、内紛を起こしたことは有名であるが、最近の日本の大企業の社外重役に、外資コンサルのOBが続々と就任しているのも気になるところである。ましてや外国の保険会社の代表が、露骨に国策企業の役員に就任するという隷属・利益相反も発生している。政治家にも、外国留学帰りで、外資コンサル、あるいは外資金融機関のOBが増えているのは気になる。大企業の経営者などは、英米に行くと、英語を喋ることがこれから必須になる、グローバリゼーションを乗り切るためには、英語教育を必須にする必要があるなどと説教する反面で、東南アジアに行くと、なぜ日本語を使わないのか等と急に横柄になることもまま見られる。最近は、欧米への留学など無駄だ、特に一般教養を欧米に行なって学ぶことなど無駄だ、留学させるならその経費で上海や北京やバンコクで、あるいはニューヨークで現場実務の研修の方が役に立つと託宣する内向きトップ経営者が多数を占めるようになり、たかだかロンドンやジェノヴァで日本からの輸出品の通関や苦情処理をしただけで、後は本社幹部の豪遊を接待する能力が長けていて出世したような話が、外国駐在話の典型となった。ニューヨーク駐在員や外交出先も、旅行業者顔負けの観光案内に時間をとられていることも事実である。役員会議で英語を使うことにしたとか、会社のロゴマークを横文字にしたとかの大企業もあるが、成功例は見当たらない。パナマ文書に名前が載っていたことから判明したように、外国金融勢力のコンサルの薦めに従っていただけという杜撰な話である。これからは、ものづくりの製造会社も部品を外国に注文して、組み立て合体する企業に脱皮するのだと豪語した日本の代表的な電機会社の社長は、自らの発言の甘さと誤りに気付いて、早々と憤死してしまった。ニューヨークに上場した企業の社長などは、相手が接待上手で、自家用の飛行機を使ったり、フラッシュを焚いた大記者会見を開いたり、あるいは、キャデラックの後席に対面ソファがあるリムジンの車を用意して歓待するものだから、自分が世界に冠たる経営者にでもなった気分がするようで、IR・投資家対策と称し、単なる外国の物見遊山にドルの大枚をはたいて散財を重ねた例が多数ある。日本でカネが余ったとて、外国に上場する必要など更々なかった。島国根性は英国では嘲りの対象でない。今もグレイトブリテン島と北アイルランド連合王国が正式国名だ。ドバイ、インド、シンガポール、豪州、カナダやカリブに総督を置いている。日本もグローバリゼーションに対抗できる、世界の情報に通じた八紘為宇の大日本(おほやまと)の島国に戻ろう。   (つづく)

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